対立する検察と弁護側の主張
11日の初公判で検察側は、山口被告が前田被告とともに佐藤さんの首にタオルのようなものを巻きつけ両端を引っ張って締め付け窒息死させたと主張している。

これに対し弁護側は、山口被告が、てんかんの発作で暴れていた佐藤さんを大人しくさせようと「口と鼻を抑えただけ」で被害者の死には持病が影響、殺人罪は成立しないと主張している。排泄物を食べさせた強要についても、暴力を恐れたからではない、などと主張。傷害罪についても共謀関係を否定している。
満席の法廷で明らかにされていく事件の概要。耳をふさぎたくなるような内容も多かったが山口被告は被告人席で裁判資料に目を通すなど淡々とした様子を見せていた。アパートの一室を舞台になぜ凄惨な事件が起きたのか。初公判ではその一端が明らかになったに過ぎない。山口被告の裁判は、7月10日の判決言い渡しまで12回の審理が予定されている。