求められる“コメ余り時代”からの転換

今後 コメの価格は、いくらに落ち着いていくのだろうかー。

『東京大学』大学院 特任教授・鈴木宣弘さん:
「店頭価格は5キロで3500円とか3000円ぐらいのレベル。ただ消費者はまだそれでも高いと思うかもしれない。生産者にとっての適正米価と消費者にとっての適正米価に乖離がある」

そして、適正米価を維持するために必要なのは「政府の介入」だという。

鈴木特任教授:
「増産しないとコメ不足は解消しない。しかし増産して米価が下がったら作れなくなる。増産してもらって価格が下がったら、その分“生産者も継続できるような手取りになるように”支援するお金を払うことで、生産者も消費者もWin-Winになるような仕組みが必要」

番組コメンテーターの細川昌彦さんも、これまでの“コメ余り時代の政策”からの転換が必要だと話す。

『明星大学』経営学部教授 細川昌彦さん:
「一時的にコメが足らず高騰しているのではなく、構造的にコメ不足があることを前提に考えなければならなくなってきた。かつては農水省が生産量をきちんと把握し管理することができた時代だったが今はそういう実態ではない。抜本的に生産を拡大していき、いかにして生産者の所得を保障していくかという仕組みに変えていく必要がある」

(BS-TBS『Bizスクエア』 2025年5月31日放送より)