「誰もシカ目線で見ていない」伐採に憤る研究者

公園内には木の切り株が至る所にあるのです。あちこちに、最近切られたとみられるものが目立ちます。これらは奈良県が伐採したものです。中でもドングリの木が伐採されていることに立澤さんは憤っています。
(北海道大学 立澤史郎招へい教員)「(シカが)かなり真剣にドングリだけ狙っている感じですね。ドングリ自体が秋から冬にかけてのシカの主食ですから、食べ物を供給するという点で一番、ドングリの木の伐採は問題になってくる。『誰もシカ目線で見ていないな』というのは非常に思いました」
シカにとって、ドングリは貴重な食料で食べられなくなると冬の生存率に大きく影響するといいます。また食料として以外にも冬を乗り越えるうえで必要なものだといいます。
(北海道大学 立澤史郎招へい教員)「奈良は冬の底冷えが結構厳しいんですけど、そういうときはたいてい、大きなドングリの木の下に集まっている。落ち葉がたまった所に乗っかってみんなで寄り添って寒さをしのいでいるんですけど、照葉樹のドングリの大木の根元は、シカにとっては冬を越せるかどうか非常にクリティカル(深刻)なポイントになる環境だと言えます」














