気温や湿度が上がり、厄介な生き物が活発になる時期です。刺されたあとから「かゆい!やられた!腫れてる!」と気づいたことはありませんか?私たちを「ごちそう」にする、虫やヒルの仕業かもしれません。

気づかないうちに刺されて後からかゆい「イエダニ」「トリサシダニ」、気づかないうちに咬まれて血が止まらなくて焦る「ヤマビル」、ひたすらしつこく追い回してくる「メマトイ」について、害虫駆除を専門とする東洋産業の大野竜徳さんに聞きました。

皮膚の柔らかいところに赤い発疹…「エロダニ」の仕業!?

ー皮膚の柔らかいところに赤い発疹が複数あった場合、どんな生き物に刺された可能性がありますか。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「『イエダニ』や『トリサシダニ』かもしれません」

「大きさは0.5~0.7mmくらいで、白っぽくてとても小さく、ほとんど目にとまらず、普段はネズミや小鳥にとりついて生活していますが、宿主が弱ったり、死んだりすると、一斉にそこから離れてくることがあります」

「おうちだと、軒先や換気扇、物置などに住み着いた小動物から離れてきて被害を出しますが、野外でも人のいない古民家、廃屋、木にできた鳥の巣や小動物の巣に住んでいます」

【画像①】はイエサシダニです。(閲覧注意)

【画像①】イエサシダニ

「小動物から主に吸血していますが、近づいたヒトの皮膚も刺してきます。主な症状は刺された場所が赤く腫れ、強烈なかゆみを伴います」

「咬まれるときには一匹ではなく、複数で刺されることが多いので、皮膚の柔らかいところに赤い発疹のような跡が複数個所残っていたら要注意です。咬まれるととにかくかゆくて、1〜2週間かゆみが続く場合もあります」

「とても小さいダニで、衣服の中に潜り込み、特に腰まわりや太もも、わき腹、関節の内側などを柔らかいところを狙ってきます」

「特に家の中で被害が出た場合、イエダニはネズミがいないと出現しないのですが、もしこのダニが出るとお子様や女性などの肌の薄い方は特に被害にあいやすく、胸や下腹部などの皮膚が薄いところに被害が多いことから『エロダニ』とも呼ばれます」