旧統一教会の問題をめぐり、被害者救済のための与野党協議が行われていますが難航しています。そんな中、信者を親に持つ元2世信者・小川さゆりさんが自民党の会合に参加、新たな法律を今の国会で成立させるよう改めて訴えました。

■”今国会で成立してほしい…”元2世信者が訴え

11月2日午後、自民党本部に姿を見せた旧統一教会の元2世信者・小川さゆりさん(仮名)。被害者救済のための会合で、高額献金などを規制する新たな法律の制定を改めて訴えました。

旧統一教会 元2世信者 小川さゆりさん(仮名)
「被害者の救済に関して、献金を実際にしている人は加害者意識も被害者意識もないことが多いので、私は本当に出来るだけ家族の取消権などを強調したい」

幼いころから信仰を強要されてきたという小川さん。中でも強く訴えるのは“子どもの人権”です。

旧統一教会 元2世信者 小川さゆりさん(仮名)
「子どもの経済的な虐待、宗教的虐待という部分。いまも子どもたちの人生に関わることなので、そこをしっかりと考えてほしい、対応していただきたいことを話しました」

しかし、与野党協議は難航しています。1日、与党側は新たな法律について、いまの国会での成立を断念する可能性に言及。

自民党 若宮健嗣幹事長代理
「これは非常に難しいテーマでもありますし、時間的に厳しければやはり将来的な課題となってくるのはやむを得ない」

ただ、2日の会合では一転。

自民党 若宮健嗣幹事長代理
「新法についてはもう困難だからやらないというような報道がありましたが、まったく違いますのでここではっきり申し上げさせていただきたい」

野党側は、特に慎重な姿勢を見せている公明党に批判の矛先を向けています。

立憲民主党 安住淳国対委員長
「特に公明党は宗教団体の支援を受ける政党ですから色々あると思いますけども、後ろにいる支援団体を気にするのではなくて、国民や被害を受けている人たちのために政治が前に進んだということを示さないといけない」

小川さんは、一日も早い救済を求めています。

旧統一教会 元2世信者 小川さゆりさん(仮名)
「やはり今国会内でしっかりと成立してほしい。もちろん中身がないものを急いで作るということを言いたいのではなくて、国としても責任を持って対応を早く進めていただいた方が未成年の子ども達も巻き込まれている大きな問題なので、そういう意味でも私は早く対応していただきたい」