“資源”をめぐる米中の外交戦が活発となっています。トランプ政権は、資源が豊富なグリーンランドの領有に向け、米軍の活用を「選択肢のひとつ」とする声明を発表。対する中国は、日本への輸出規制の対象にレアアースを含むことを検討しているとも報じられています。

米軍の活用「選択肢のひとつ」

西半球での「覇権」の確立を狙うトランプ大統領にとって、この場所へのこだわりはひときわ強いものがあります。

アメリカ トランプ大統領
「国家安全保障の観点からグリーンランドが必要だ」

北極圏に位置するデンマーク自治領のグリーンランド。約5万7000人が暮らすこの島は、レアアースなどの豊富な資源に恵まれています。また、地球温暖化に伴い注目されている北極海航路の要衝でもあります。

この北極圏でロシアや中国が影響力を拡大していることから、アメリカは、安全保障上の重要拠点として、強い関心を示しているのです。

ホワイトハウスは6日、声明で「グリーンランドの領有はアメリカの国家安全保障上の優先事項であり、北極圏での敵対勢力の抑止に不可欠である」と主張。

そのうえで「軍の活用は大統領が自由に使える選択肢のひとつだ」と強調しました。NATO=北大西洋条約機構の加盟国への異例の圧力です。

一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは、ルビオ国務長官の話として、こう伝えています。

「軍事行動が差し迫っていることを示すものではなく、目標はグリーンランドをデンマークから購入することだ。デンマークに交渉を迫るための圧力だ」

こうしたなか、デンマークに加えイギリス、フランスなどヨーロッパの7か国は共同声明を発表。北極圏の安全保障のためには、NATO加盟国が連携しなければならないとしてアメリカをけん制しました。

そのうえで、主権や領土の一体性といった原則は守られなければならず、「グリーンランドとデンマークの問題を判断するのは住民らだけだ」と強調しました。

さらにトランプ大統領は、SNSでこんなことを発表しました。

トランプ大統領(SNS)
「ベネズエラが制裁対象となっている3000万~5000万バレルの高品質の原油をアメリカに引き渡す」

マドゥロ氏の拘束後、世界最大の原油埋蔵量を誇るベネズエラの石油利権を狙うトランプ氏。「石油は市場価格で販売される」とし、収益は自身が管理し「ベネズエラとアメリカの国民のために活用される」と説明しました。

トランプ大統領
「石油企業と会う。どういうことか分かるでしょう。原油はたくさんあり、原油価格をさらに引き下げる」

近く、アメリカの石油企業幹部と会合を開く見通しで、石油インフラ再建などに協力を求めるとみられます。

また、トランプ政権がベネズエラのロドリゲス大統領代行に対し、中国・ロシア・イラン・キューバとの経済関係を断絶することを求め、石油生産ではアメリカとだけ協力し、原油販売でアメリカを優遇することを求めたとも報じられています。

一方、大統領代行に就任後初めての演説で、ロドリゲス氏はアメリカをけん制しました。

ベネズエラ ロドリゲス大統領代行
「ベネズエラを統治している外部の勢力など存在しない。ベネズエラが治めているのです」

今後のベネズエラ情勢が不透明な中、トランプ氏は麻薬対策が不十分だとしてコロンビアへの軍事作戦の可能性を示唆。中南米にさらなる有事への警戒が強まっています。