国会ではコメ問題で論戦です。小泉農水大臣と日本維新の会の前原共同代表のやりとり全文です。
備蓄米放出のどこが問題だったか?
前原共同代表:
まず小泉大臣に対して、私は抜本的に前大臣のやり方を見直し、そして新たなやり方にチャレンジされていること、とてもすばらしいと思いますよ。ある意味での政権交代というかね、そういう、私はモメンタムが変わったし、そしてそれをやろうとされている小泉さんはぜひ頑張ってもらいたいと、そういう思いの中で、私は質問をしたいというふうに思います。
ただ、幾つか矢継ぎ早にやられてるので大丈夫かと。これはどうなのかとか、分からないところもあるので、そういったところを確認しながら質問をさせていただきたいというふうに思います。まず1点は、江藤前大臣がですね、私は非常に後手後手だし、そして結局、備蓄米放出、日本維新の会の吉村代表が去年の8月に、備蓄米のほうすべきだということを言われたんですね。2021年の4月を米の価格を100とすると、去年の4月は100のままだったんです、変わってなかった、4年間ぐらいほとんど変わってなかった。それが急激に上がり出して、8月は120、12月になると170ということで、どんどんどんどん青天井で上がり始めたと。
だからこそ、吉村代表は、備蓄米を放出すべきだということをおっしゃったんですけども、実際に放出されたのは、6か月後。そして、ほぼ農協に丸投げ。これは私やっぱ問題だったと思うんですけども、このどこが問題だったとまず考えられて、随意契約に見直しをされたのか、その点、お答えをいただきたいと思います。
小泉農水大臣:
前大臣の御苦労は、私は物すごく大きかったと思います。というのも、今まで備蓄の放出はしたことがなかったわけで、初めてそこに行くという、その中で慎重な判断を相当な御苦労もありながら重ねられた。これに対して私は敬意を申し上げたいと思います。そういったことがあったからこそ、その中での課題を、私はどのように乗り越えて、国民の皆様の期待にこたえられるかということで、随意契約という判断に至ったので、やはり今までの積み重ねの上での判断ができる材料を与えていただいた、そういうふうに理解をしています。
前原共同代表:
報道によると、随意契約というのはもともと政府、農水省の中でも選択肢であったけれども、江藤前大臣がかたくなにそれは拒否されていたということでありますが、それは問題だったと思われませんか。そして、どこが問題だったのかということをぜひ教えていただきたいと思います。
小泉農水大臣:
まず江藤大臣が、基本的には価格にコミットすべきではない。こういった姿勢は、私はそのとおりだと思います。その中での判断が、随意契約は最初から取る判断ではないだろうと。まずは、国民共有の財産である備蓄米は、一般競争入札という形で競り落としをさせるのが一つの筋だろうと。こういう判断も私は一つの判断だと思います。
ただ、結果として流通の流れを見たときに、前原代表が触れられましたけども、今まで3回出したものが、まだ店頭に多く並んでいない、こういった課題が一つ。そして、価格が下がらない。競争入札ですから、高くつり上げて、誰が1番高く買ってくれるか、おのずと現場の価格は末端価格は上がります。今求められてることは、もちろん安心して、棚があくことなく、供給量が潤沢にある市場と、これはもちろんなんですけども、今高いお米は棚に並んでるけど、安いお米がない。この選択肢をしっかりつくることも、私は大事なことだと思ってますので、随意契約で、価格をこちら側で設定をして、そして流通は直接小売に提供していく、こういった判断をさせていただきました。この結果が出るかどうかは、国民の皆さんと、そしてまた皆様に御判断いただくことであり、また、後にしっかりと、よかった面、課題、両方とも、検証されると、そういった覚悟のもとで行っております。