備蓄米の放出をどう総括するか? 小泉大臣「国民の皆さんも期待したほどの値下がり効果がなかった」
野田代表:
しっかりと分析をした上で、今いろいろお話しされましたけど、それに対しての処方箋をしっかり変えていくということが大事だと思います。気合が入ってることは分かりますけれども、気合だけではなくてですね、正しい分析が前提だと思いますので、お願いをしたいと思いますけども、もう一つね、大事な総括は備蓄米の放出は、前大臣のもとでも3回行われました。これをどう総括するかなんですね。
結果的には、残念ながら店頭に十分に出回っていないこととか、高騰変わってませんよね。先週も5キロ当たりの値段は高くなったし今週も高くなってる、ずっと引き続き異常な高騰が続いたまんまで効果がないじゃないですか。私は、3回の従来の備蓄米の放出、これをどう総括するか。これぜひお伺いしたいのは、確かにね、同じ政権の新旧大臣だから、言いにくい部分もあるかもしれないけども、それは、トランプ大統領がバイデン大統領を全否定するようなことは出来ないかもしれないけど、正しい総括がないと、次に進めないと思いますよ。ぜひ御見解をお聞かせいただきたいと思います。

小泉農水大臣:
まず1回目から3回目、一般競争入札という形で、10万トンずつ、備蓄米の放出をやられたわけです。そういった中で明らかになっている一つは、なかなか店頭に並ばないことです。スピードが足りない。そしてもう一つは、一般競争入札ですから、高い値を入れた方が落とすわけです。そのことが結果として、そこまで、国民の皆さんも期待したほどの値下がり効果がなかった。
これを受けて、私は1週間前に就任をしたときに、農水省の中で議論をしたのは、既に4回目の一般競争入札をそのままやっていたら、実は今日が一般競争入札4回目の初日に当たる日だったんです。だけどもそこを続けていても、このスピードは加速化は出来ないだろうと。こういったことも判断をし、私の判断でありますが、随意契約という形に変えて、競り上がることがない、そういった形をとりました。そしてもう一つの課題である、スピード感を持ってということは、流通の形を変えなければいけないので、対象を大手の小売りさんにさせていただいて、直接届ける。こういった形をもって、結果として、週明けには、事業者の方が努力をしてくださったおかげで、2000円の備蓄米が店頭に並ぶことになっている。このスピード感は、やはり、今後様々な、いろんな課題もあるかもしれませんが、まずはこの随意契約で、今までの課題を乗り越えるということに、今は一定程度効果が出てきたのではないでしょうか。
野田代表:
今の総括は、いわゆる入札では効果が出なかったということ。だから、随契に踏み込んだということだと思います。随契に思いを至ったということは、一つの突破口を開こうという意味では、理解できる部分もあるし、我々がそれに思いが至らなかったということは残念に思ってですね、もっと気づきが遅かったなと思うんですけども、気づきが遅かったというよりも、随契は財政法上の問題、課題があると、従来は説明をされてきたから、そこに至らなかったわけなんです。今回は、大臣が26日の会見で、政治判断で随意契約で売り渡すことを決めましたと、政治判断ということをお話をされていましたけれども、法的な問題はクリアが出来たと解釈していいんでしょうか。ぜひその点は、御説明をいただきたいと思います。
小泉農水大臣:
財務大臣も総理大臣もお勤めをされた方に、この財政法上とか、あとは今回実はかなりこう議論したのは会計法なんでありますが、こういったことを私から述べるのは大変恐縮なんですが、これまでの政府備蓄米の売渡しは、流通の円滑化を図ることで、結果として価格の安定を図る、これが目的でありました。
会計法令に基づいて、契約の目的を踏まえて一般競争入札により実施をしてきました。ただ、先ほど申し上げたとおり、なかなか店頭に並ばない、こういったことも受けまして、安価で安定的な米の供給を図っていく観点から、今回新たな目的として、備蓄米を安価で安定的に供給すること。これを目的として、売渡しを行うこととしました。
今回の目的による備蓄米の売渡しは、随意契約の要件である会計法第29条の3第4項にある、契約の目的が競争を許さない場合、に該当することから、この随意契約により政府備蓄米の売渡しを行うこととしました。財務省と農水省とコミュニケーションをとりまして、この法律に対する理解なども確認をした上で、最終的に農水省として判断したことであります。