無断欠勤の義務化

株式会社パプアニューギニア海産ではパート従業員に対して何時にきても、何時に退勤しても休んでも良い制度を設け、欠勤するときは無断で休むことがルールだということです。
もともとは従業員を徹底管理し、効率を考えて働き方を決定していたということですが、離職者が続出したことで働き方を見直すために、代表取締役工場長の武藤北斗さんは辞めたくない会社について社内で調査しました。その結果、「休みやすい会社が良い」とわかり、無断欠勤を義務化しました。
ちなみに、今まで最もパート従業員が休んだのは2022年12月のサッカーワールドカップで日本対スペインの試合が行われた日だそうです。日本時間の午前4時にキックオフだったことを受け、武藤さんは「あの日に出社しても効率が悪かったと思う。元気になって次の日に良い働きをしてくれたらトータルでは会社にとって絶対にプラス」と語っています。

働き方改革の専門家 西村創一朗氏:
休ませてもらったから頑張って働こうという次の日のモチベーションになるんでしょうね。

経済評論家 加谷珪一氏:
経営がちゃんとしていれば従業員が働きやすい環境ができる。経営者の責任は大きいと感じる。

「二日酔い休暇」と「推しロス休暇」

トラストリング株式会社では年に2回まで取得可能な「二日酔い休暇」や年に1回まで取得できる「推しロス休暇」といったユニークな休暇制度を設けています。就業時間までに社員チャットで報告するだけで取得できるということです。
「二日酔い休暇」を取得した原寿さんは「入社前にこの制度を知り、こんなに楽しくて振り切った会社なんだと思ったらわくわくした」と語っています。
また、「推しロス休暇」を取得した米田紘子さんは「推しの芸能人の結婚に使う人もいる」と語っています。
社長の島田大学さんは「二日酔いのまま、悲しい気持ちのまま仕事をするくらいなら潔く休んだほうがその後の仕事が捗る。働くことを楽しんでほしい」と話しています。

働き方改革の専門家 西村創一朗氏:
自分と違う価値観をはねつけずに、理解はできないけど社員がそう思うならやってみなさいと言えるのは素晴らしい経営者ですね。

経済評論家 加谷珪一氏:
時代が変わると価値観は変わる。時代が変わり、自分と違う価値観の人がいることに気づけないと上司や経営者としては失格ということになってしまう。