男子20km競歩は注目の日中決戦
男子走幅跳にはパリ五輪7位の張溟鯤(24、中国)がエントリーした。8m27の標準記録は未突破だが、2月に室内で8m24の自己新、4月のダイヤモンドリーグ厦門大会では、向かい風1.5mの悪条件にもかかわらず8m18を跳び優勝した。日本勢では津波響樹(27、大塚製薬)がGGPで8m15の自身セカンド記録を跳んで2位。助走スピードの速さを武器に、国際大会の実績で勝る張に挑む。
男子20km競歩は、日本はすでに世界陸上代表が決まっている。世界陸上代表の吉川絢斗(23、サンベルクス)と、昨年のパリ五輪代表だった濱西諒(25、サンベルクス)が、中国の王朝朝(25)と激突する。
王はブダペスト世界陸上37位、パリ五輪36位と世界大会で結果は出していないが、22年の杭州アジア大会では2位。日本の2選手を抑えて中国の金銀メダル独占を実現させた。今年3月の中国競歩グランプリでは、海外の強豪選手も参加する中で優勝し、1時間17分30秒の自己新もマークした。中国と日本の競歩は世界的にもトップレベル。日本の2人も自己記録は吉川1時間17分38秒、濱西1時間17分42秒で王と変わらない。競歩の日中対決は、今回のアジア選手権の焦点の1つだろう。
(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)
*写真は左からバーシム選手、真野選手