沖縄戦などの戦没者の名前が刻まれている糸満市の「平和の礎」に、今年新たに342人が追加刻銘され、26日、刻銘板が設置されました。

糸満市の「平和の礎」には、国籍や民間人・軍人の区別なく沖縄戦などで亡くなった全ての戦没者の名前が刻まれています。

新たに戦没者の名前を刻んだ刻銘板の設置作業では、作業員がクレーンを使って石板5枚を慎重に取り付けていました。

追加刻銘された342人のうち、都道府県別で最も多いのは、大阪府出身者で281人。その多くが戦艦大和などの乗組員です。また、県出身者は那覇市や沖縄市、名護市など16人となっています。

那覇市の稲福清子さんは、姉の儀間マサ子さんの名前が今年新たに追加刻銘されました。沖縄戦当時、家族6人で那覇から沖縄本島北部に避難する途中で、当時3、4歳だった姉のマサ子さんを亡くしました。遺骨は見つかっていません。

▼稲福清子さん
「自分だけが生きていて、とても辛いんですけどね」「生まれた証ができたみたい。亡くなっても遺骨もないし。それ(刻銘)を見たら、やっぱり感謝ですね。載せていただいて」

今回の追加刻銘で、平和の礎の刻銘者は24万2567人となりました。県は、平和の礎に刻銘されている戦没者名を検索できるWEBサイトを来月23日、慰霊の日までに公開する予定です。