「支え手がいなくなれば暮らしができなくなる」

 この事業所では元々、訪問介護は赤字でしたが、昨年度の赤字は前の年の1.5倍に拡大。改善の見通しは立っていません。事業所の代表は、国は介護報酬を一律に改定するのではなく、地域の事情を考慮してほしいと話します。

 (南山城村社会福祉協議会 末廣睦事務局長)「人材が少なくなるとわかっていながら報酬に結び付かない制度になったのはなぜか。支え手がいなくなれば暮らしができなくなることに直結する。そういう部分に目を向けてほしい」

 南山城村の担当者は、このままでは村で訪問介護が利用できなくなる懸念があるとして、国に支援を求めます。

 (南山城村役場 土井充保健医療課長)「財政状況がよい市町村は赤字補填をされている。それでは市町村のレベルによって不公平さが出てくるので、事業所の赤字経営のところに国から支援を平等にしていただきたい」

 自宅で暮らす高齢者にとって最後の砦となる訪問介護。どこに住んでいてもサービスが受けられるよう、制度のあり方を考える時が来ています。

(2025年5月20日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」特集より)