「殺虫剤が推奨されない」理由がある

(大野竜徳さん)
「チャドクガの駆除では、広範囲であったり、人里離れた場所であったりしなければむやみに殺虫剤を大量使用して放っておくのはお勧めしません」

「それでも殺虫剤を使用するときには気を付けてください。殺虫剤をかけた幼虫は興奮したり、弱ったりして葉っぱから離れて上から落ちてきます」

「上から落ちてきた幼虫に刺されては大変ですので、駆除当日は離れた部分からかけて放っておきましょう」

「翌日以降、チャドクガがいなくなってくれたのを確認し、死骸を片付けましょう」

「前述のように、死骸にも毒針毛が残っており、死んだ幼虫が残っていると、それが乾燥し、風に乗ることで洗濯物や衣服に付着し、なんだか痛痒い…ということが起こるかもしれません」

「木に水をしっかりかけて気を洗い流し、その後に食害された葉っぱの周りには毒針毛が多く残っているので、この部分は切除していくのがよいでしょう」

「すべての作業が終わった後は、軽く全身を濡らして雨合羽を脱いでゴミ袋に入れ、最後にゴム手袋もその中に入れて口を縛って捨ててください」

「ここまでする必要はない場合も多くありますが、刺されるリスクは少なくしたいですね」