誰もが気軽に集える「居場所」として、こども食堂を広く知ってもらおうと、広島県内のボランティアが初の催しを開きました。運営に関わった人たちの思いを取材しました。

10日・11日、ひろしまゲートパークで「こども食堂フェア」が開かれました。

約50人のボランティアが、来場者に県内約220あるこども食堂それぞれの魅力を紹介していました。

会場では、これまでにこども食堂を利用したことのない親子連れなどもボランティアスタッフに自宅周辺の施設についてなど質問していました。

参加者「どの辺にある?」
スタッフ「本川集会所でやっている食堂さんです」
参加者「いいですね、行ってみたい」

参加者「利用はしてみたいんですけど、まだしたことがなくて。(フェアは)どういう方が働いているのかとかも分かるので、子どもも安心できるなと思います」

このイベントを主催したのは、県内12のこども食堂。複数のこども食堂が連携する取り組みは、全国的にも珍しく、県内では初の開催です。

実行委員会の初谷禮子さんは、ボランティアでの開催に多くの来場者があったことを喜びます。

初谷禮子さん
「広島県内のこども食堂を運営している人たちに対しては尊敬の念しかありません。本当に素晴らしい」

先月、フェアにむけて実行委員が集まり、打ち合わせが行われていました。集まったのは、県内各地で活動する子ども食堂の運営者です。

初の開催とあって、準備は手探りで進められました。

初谷さん
「保健所の関係とか会場の関係もあって会場で提供できる食品が限定されてしまった。そのやりとりが大変だった。時間もかかって。結局これだけは出せると決まったのが先週ぐらい」

実行委員の代表を務める初谷さんも、子ども食堂を運営しています。料理が好きで始めた「夕やけぽっぽ食堂」を7年にわたって運営。有機野菜などを使った食事を毎週、子どもたちには無料で提供しています。

今回のフェアの目標は2日間で来場者400人。一人でも多くの人に理解が深まればと考えています。

初谷さん
「こども食堂を運営するスタイルはそれぞれだが、共通しているのは自由な雰囲気。楽しい場所なのでどうぞ体験してみてという思いです」