専門家に聞く「複数犯には、どう対応するべきだった?」
日比キャスター:
今回の事件については、保護者の母親とともに男2人が学校の敷地に入ってきたということですが、どのような対応をするべきだったのでしょうか。
常葉大学教育学部 木宮敬信教授:
特に公立の小学校の場合、校門を閉めていたとしても、校舎の中の敷地に侵入するというのは、そんなにハードルは高くないです。ただ、校舎の中へ侵入される、さらには教室まで直接行かれてしまった場合は、やはり検証が必要だと思います。
通常は、校舎の中に入る時点で何らかのハードルがありますし、そういった対応についてはできるだけ教室ではなく、子どもたちのいない場所で行うことが原則です。なぜ教室まで行ってしまったのかというところについては、検討する必要があると思います。
私立・公立で防犯対策に差も

日比キャスター:
木宮先生は「私立と公立では防犯にかけられる資金に差がある場合もある」と指摘しています。
常葉大学教育学部 木宮敬信教授:
私立学校の場合は、独自の財源で防犯対策を行うので、非常にお金をかけて防犯活動をしているというところもあります。特に“安全意識の高い学校”ということが、一つの売りになることもあるので、お金をかけている学校もあります。
自治体によってもちろん差がありますが、公立の場合は、なかなかお金をかけられないという事情もあります。お金をかければ、新しい防犯対策を取り入れることができますが、なかなか導入が難しく、さらに人手を確保することもなかなか難しいということもあります。
ただ、私立であってもお金をかけられない私学もあるので、私学の場合にはかなり差があるというのが実情です。