危機一髪!落石と水の恐怖

キャニオニングで最も注意しないといけないのが「落石」と「水」。実際、ヒマラヤでも、逃げ場のない狭い渓谷で落石にあった。いつ、どこに落ちるか全く予測できないため、ある種「運まかせ」だという。
さらに「水」は、読みを誤ると即、事故につながる。田中さんも、水にのみ込まれ命の危機を感じたことがあった。台湾でのキャニオニングだった。一見クリア可能とみられた流れだったが、水中で渦を巻いていて、田中さんは、危うく溺れかけた。

▼田中彰さん
「水にのみ込まれて、1分半くらいもがいて…。“死”が頭をよぎりました。でも偶然、水の力で水中から押し出されたといった感じで命拾いしました。僕らは、水の流れを読む訓練をしているんですけど、読みを誤ったときには大変な目に遭います」
まさに、命をかけた大冒険。それでも挑戦し続ける田中さんの心を駆り立てるものは、「誰も見たことのない絶景」だ。