アメリカ市民の生活に浸透する中国製品

中国製品はアメリカの一般市民の生活にも浸透している。ワシントンに暮らす、イギリスの経済紙「フィナンシャル・タイムズ」の元記者、ダンさん。
――これは計量器ですね
フィナンシャル・タイムズ元記者 ナンシー・ダンさん(82)
「ええ。どこ製か分からないけど…中国製ですね。これはどこのかしら。ニョッキだけどカリフラワーでできています」
――イタリア産じゃないですか?
「そうね。でも、普段こういうの、あまり気に掛けませんよね」

食品をはじめ、日常生活で使うほとんどのものをネットで購入しているという。特にお気に入りは、中国発の格安インターネット通販「Temu」だ。
――Temuで最後に買い物したのはいつですか?
ナンシー・ダンさん
「昨晩です。10ドル以上は買いません。梱包を開けるだけでも、毎日がクリスマスのようです」
クローゼットをみせてもらうと…

――すごい。洋服がたくさん
ナンシー・ダンさん
「そうです。Temuのドレスに、Temuのブラウス、これも。これも。すべてが安い。私が一番はく靴はここにあります。お気に入りで、ほとんどTemuで購入しました。ここにある靴下は、5足で2~3ドルです」
その一方で、届いた箱を開けると商品が入っていなかったことも。

ナンシー・ダンさん
「商品の中にはガラクタもあります。でも、すごく安いし、他の商品で節約できるから、気になりません」
「Temu」も関税の影響で、アメリカ向けの商品が一部値上がりしたと報じられている。
ナンシー・ダンさん
「品質が信用できないのに、値段だけ高くなるリスクは負えません」
貿易に関する取材をしていたというダンさんは、この関税政策をどう感じているのか。

ナンシー・ダンさん
「バカげてると思う。驚くほどバカげています。関税は突然なくしたり、かけたりするものではありません。世界各国がついていけるよう政策はゆっくり進めるべきです」