「長引くと地球規模でひどい被害」米中企業に聞いた

アメリカ・ミシガン州で4月29日に開催された企業展示会。講演していたのは、人工衛星から携帯電話まであらゆる電子機器の製造を支える巨大メーカー、アメリカンエレメンツのCEOだ。

――あなたのビジネスにとって、中国は非常に重要な要素でしょうか?
アメリカンエレメンツCEO マイケル・シルバー氏
「はい、中国からしか入手できない原料があります。また、他の原料も中国のコントロール下にあって、我が社や世界中の企業に対しその価格を決められるのです。中国とは協力せざるを得ません。トランプ氏は中国とポーカーをやって、誰が最初に言うことを聞くか見届けようとしているのです。短期的に見れば問題はなくとも長引くと地球規模でひどい被害がでます」
出展している中国企業に聞いた。

中国企業
「これは戦車などにも使われている、防弾用のシリコンカーバイドです。とても頑丈ですよ。ハンマーを使っても、おそらく壊すことはできません。145%の関税なんて、なくなりますよ」
家電の部品を中国で製造し、輸出しているという別の会社は、関税の影響で、出荷が一部キャンセルになったという。
――それは大きな損害でしたね?
中国企業
「ええ。なので今、新しい注文には、全額前払いをお願いしています。通常通り進めると、損失が出るかもしれませんから」
――とてもお気の毒です。
「大丈夫。こういうこともありますから」
――生き残れますか?
「そう思います。アメリカでのビジネスは、私たちにとってそう大きくありませんから」