<熊本県水俣市の慰霊式会場から中継>1日午後6時20分ごろ

記者「2日間の懇談を終えた浅尾環境大臣は、記者会見に応じています。患者・被害者たちの受け止めは非常に厳しいものになりました」

水俣病被害者互助会 佐藤英樹会長「きょうの懇談も、前と同じかな。こちらの要望に対しても同じことを繰り返し、今までと変わらない回答」
水俣病患者連合 松﨑重光さん「あんたたち嘘ばっかりだと今日も言いたいですよ。でも、人間対人間だからどっちかが下がりながらお願いをしないといけない」

記者「患者・被害者団体が一貫して求めているのは、認定制度と健康調査の手法の見直し、そして医療・福祉の拡充です。しかし、環境省の回答は、団体側が納得するものではありませんでした。

話し合いを重ねても思うように進展しない状況を、関係者はどのように捉えているのか?――

記者「関係者からは、残された時間が少ないという声があがっています。2024年5月のマイクオフ問題を受け、2か月後に行われた再懇談に出席した浜付重俊(はまつきしげとし)さんは、さらにその4か月後の2024年11月に亡くなりました。被害の過酷さと人生を奪われた悔しさを訴えるため、余命宣告を受けた直後にも関わらず、再懇談に参加することを決めたといいます。支援者の1人は『浜付さんのように亡くなる人がいるという現実を大臣にはしっかり分かって欲しい』と話していました。

来年は水俣病の公式確認から70年です。残された時間が限られる中で、国はどのように問題解決を図るのか?患者・被害者が納得する答えが求められています」