夜になると待ち合わせ 米軍の服を着てゴミ捨て場から食料を取ってくる
こうして始まった2人の木の上での生活。
枝や葉を足して巣のようなものを作り、周りから隠れて過ごしていました。
しかし、時にはこんなことも。
(山口さんの次男 輝人さん)
「(木の上で)頭を銃弾がかすって目の下の骨が折れた。そして、肩も銃弾を受けた。今度は、足の太ももですね。ここへ銃弾が受けて、これは貫通して、そして木から落ちたそうです」

しばらくすると、木を降りて食料を探していた佐次田さんは、幸運にもアメリカ軍のゴミ捨て場を発見します。
(山口さんの三女 春子さん)
「歩いてるときに、ぬるってしたものを踏んでしまって、よく見たら、それが何か食べ物で」
(山口さんの次男 輝人さん)
「ソーセージかなにか」
(山口さんの三女 春子さん)
「だから近くにあるんじゃないかってことで探したら、結構食べ物がいっぱい米軍の人が捨てていて、不自由しなかったみたいですね」

それから2人は、昼は別々の木の上に身をひそめ、夜になると待ち合わせをし、アメリカ軍の服を着てゴミ捨て場から食料を取ってくるという生活で命をつなぎました。
