田植え作業がいらないコメ作りです。コメ農家の省力化を図ろうと、22日宮城県色麻町では、田んぼに直に種をまく乾田直播栽培の現地検討会が開かれました。

宮城県色麻町高城で行われた現地検討会には、地元の農家や県内の農業関係者、約100人が参加し、トラクターで飼料用のコメ「ふくひびき」の種をまく作業を見学しました。

乾田直播栽培は、水を張っていない田んぼに直接、種をまいて育てる農法です。そのため水を張って土をかき混ぜる「代(しろ)かき」や田植えの手間が省け、生産者の省力化につながると期待されています。

この検討会は、色麻町とJA加美よつばなどが、農家に関心を高めてもらおうと開きました。

コメ農家:
「時間が短時間でできるのがすごく魅力。田植えもなくなるし、人手がかからないのが一番のメリット」
「(苗を育てる)ハウスもいらなくなるので、やってみたいと思っている」

22日に種をまいたほ場では、栽培技術への理解を深めてもらうため、今後も定期的に検討会が開かれるということです。

県内の乾田直播での栽培面積は、2024年は3020ヘクタールで、愛知県に次いで、全国2位となっています。

この栽培方法では、苗が10センチ程に育ったら田んぼに水を張り、その後は一般的なコメ作りと同じ作業になるということです。