気づいたときには手遅れ?葉を枯らした“犯人”の正体
原因は何なのか。京都府農林水産技術センターの徳丸晋虫さんに現場に来てもらいました。葉の形を見れば、変化がわかるといいます。
(京都府農林水産技術センター 徳丸晋虫さん)「ところどころに跡が残っているんですよね。葉が巻いている。(ここに)幼虫がいた。幼虫がこの中で葉を食べて、白くなったのが食べた跡」
葉を枯らした犯人は「ガ」。「シナチクノメイガ」という外来種です。その幼虫が竹の葉を食べていたのです。
シナチクノメイガは主に竹類に寄生するガで、その幼虫は体に葉をくるくると巻きつけ、中で葉を食べることで成長します。食べられた葉は黄色く変色し、やがて枯れてしまうのです。葉が枯れると十分に光合成ができず、新たなたけのこができにくくなる可能性があります。
シナチクノメイガは中国南部原産のガで、近年、日本国内に侵入。2020年に愛知県で初めて確認され、その後、関東や関西など計10の都府県で見つかりました。特に京都府内ではガの食害による被害が大きく、調査した竹林の70%で葉枯れが起きていて、気づいたときには手遅れだったといいます。
(徳丸晋虫さん)「葉が巻いていて、茶色くなったときには中に幼虫もサナギも残っていない状態なので、茶色くなったときにはもうすでに“加害者”はいないという感じだと思います」