旬の食材を使ったスイーツや地域で親しまれる和菓子にスポットを当てたシリーズ「春のおやつ」。2回目は花も団子も楽しめるスポットでいただく手作りの味です。

雫石町長山に住む櫻糀節子さん71歳です。作っているのは「ヨモギ大福」。
毎年3月から6月の土日や祝日の朝は、ヨモギ大福づくりに追われます。
もち米のヒメノモチは近隣の農家が契約栽培したもので、あんに使われる小豆も自家製です。

蒸したもち米は湯気を十分にとることでコシのあるもちに仕上がります。
昭和59年・1984年製のレトロな餅つき機にスイッチを入れると、きねが回転しながら蒸したもち米をついていきます。

きねが上下する間にリズムよくもち米を中央に寄せると、あっという間に柔らかい餅に姿を変えます。
ここで投入されるのが、こちらの濃い緑の塊。

「ヨモギの草ですね。
(よく見ると、ヨモギの繊維が見えてきますね)」

櫻糀さんは毎年5月に自宅近くで摘んだヨモギを煮て冷凍保存しておき翌年の春から初夏にかけての大福づくりに使っています。