■「ブリジット」再登場
今、世界のゲーム市場は推計で21兆8927億円の巨大市場に成長し、日々多くのゲームが生まれています。(出典:ファミ通ゲーム白書2022)
そうした中、今年、日本で開発されたゲームにあるキャラクターが登場し、ゲーム界に衝撃と議論をもたらしています。

名前は「ブリジット」。
ブリジットはアークシステムワークス社が開発・販売を行う対戦格闘ゲーム「GUILTY GEAR」シリーズに登場する人気キャラクターです。
今年8月、初登場からおよそ10年ぶりに最新作「GUILTY GEAR -STRIVE-」へ登場するとゲームのプレイ人口がおよそ5倍に増加するなど大きな反響を呼びました。
人気の秘密は一見かわいらしい女の子に見えますが、実は女の子の格好をした「男の子」であること。
ブリジットは双子の弟として生まれるも、村には「男児の双子は、その地に禍をもたらす」という因習があり、女の子として育てられていました。
「どうみてもかわいい女の子なのに実は男の子」というギャップが受け、所謂「男の娘(オトコのコ)」のはしりとして多くの人気を集めてきました。
一方、ファンの間である議論が巻き起こります。それはブリジットの「性自認」について。

最新作でブリジットはトランスジェンダーのシンボルマークをつけているほか、ゲーム内のイベントで自身を「女の子」と宣言する場面があり、「トランスジェンダー女性になったのではないか」と議論が勃発したのです。

一部のユーザーが公式を装い虚偽の情報を流すなど事態は混乱を極め、最終的に「ブリジットの性自認は女性」と発表される異例の事態になりました。

曖昧なままにすることもできた中、なぜ性自認について発表したのか?
なぜトランスジェンダー設定のキャラクターを登場させたのか?
ブリジットを通して何を伝えたかったのか?

開発を行った石渡太輔さん(ゼネラルディレクター)と片野アキラさん(開発ディレクター)に独占インタビューを行い、思いを聞きました。