「家と作品の両方を見てもらう」
ちばさんは、この場所を“ただ残す”のではなく、そこに新たな意味を与えようと4人のアーティストと共に津波の爪痕が残る空間で“震災との距離”を見つめ直す作品展を開きました。

彫刻家・ちばふみ枝さん:
「一般的な展覧会と違って、作品だけを見に来るというものではなくて、家と作品の両方を見てもらう。見る人によっていろいろなものが作品になったり、人それぞれの見え方があるのが面白かった」

訪れる人たちを気持ちよく迎えたい思いから、ちばさんは庭師に教わりながら、自ら手入れを始めました。

彫刻家・ちばふみ枝さん:
「震災後から(庭を)だいぶ放置してしまって、そういう状況を見ていて嫌だなと思っていたので、庭の手入れも自己流でやろうと思ってやり始めていたんですけど。こちらのツバキは去年教わってすごく葉っぱが密集していた状態で、少しずつ枝をカットしたら割と花がたくさんついて今年は良かったです」

作品を通して、人と家が出会うこの場所から広がる可能性は、これからが本番です。

彫刻家・ちばふみ枝さん:
「心の回復にも、家の回復が連動しているところがあったりして、そういうところに気づかせてもらった企画でもあるので、今年も家とみなさんをつなぐ企画をやっていきたい」

ちばさんは、この家を使ったワークショップを今年夏に開催する準備をしています。