高校生の余暇の現状

静岡大学の塩田研究室が2023年に静岡県内の高校生454人を対象に行った調査(複数回答)によると、今後、仕事よりも自分の余暇にかける時間が多くなっていくと予想される中で、高校生の余暇の過ごし方には偏りが見られた。
YouTubeやTikTokといった「動画鑑賞」が約9割、インスタグラムなどのSNSの更新・閲覧が約7割、スマホゲームが約7割弱と、スマートフォン1台で完結できる回答が多く寄せられた。塩田准教授は、子どもの余暇の捉え方が狭いのではないかと分析。人生を楽しむ教育や教材の必要性を感じたという。
「余暇図鑑」の可能性
この「余暇図鑑」を活用した取り組みとして、3月、静岡市内の中学校で試験的な授業が行われた。生徒たちが熱心に画面を操作する姿が印象的だ。
塩田准教授は「余暇図鑑」の意義についてこう語る。「人生の選択の中で、幅広い選択を持てる、そのきっかけになってほしい」
今後は、他の企業で働く人の余暇も追加し、図鑑をさらに充実させていく予定だ。