ふるさと・能登の今を東京でも発信「防災や災害を自分のこととして受け止めを」

東京・豊島区東池袋の公園「イケ・サンパーク」は、その名の通り、普段は市民の憩いの場ですが、災害発生時は、一時避難場所になる防災拠点としての機能も持ちます。

イケ・サンパーク 東京・池袋

防災公園の整備を希望する地域住民から10万人以上の署名活動があり、建設された公園です。

東京在住の藤本さんは、この「イケ・サンパーク」の広報ボランティアも務めています。

2024年10月14日の防災イベントでは、能登半島地震の経験をもとに、発災から1か月までをまとめたタイムラインと備えておくべきものをまとめて展示しました。

イケ・サンパーク防災イベントのブース 提供:藤本透さん
イベントで公開された「発災から1か月のタイムライン」提供:藤本透さん

豊島区立としまみどりの防災公園管理事務所・伊藤夏帆副所長(当時)「イベントで能登半島地震を取り上げたのは、近年発生した震災で最も記憶に新しく、防災公園を管理している立場として、もっと防災や災害について”自分事”として考えて欲しいという思いがあったからです。」

作成した能登半島地震の掲示物は、現在も防災学習の一環で活用されています。

イベントを企画した伊藤さんは、能登半島地震地震発生から1年を迎えた2025年元日は、メディアで伝えられるニュースが少なく感じたと思っています。

豊島区立としまみどりの防災公園管理事務所・伊藤夏帆副所長(当時)「発災1年となった2025年1月1日のニュースでは、能登半島地震について取り上げているメディアが、東日本大震災などと比較して少ないことを悲しく感じました。この違いはなんなのか?と考えながら、元日を過ごしていましたが、このように考えられたのは、藤本さんの日々の活動を知っていたからこそです。きっかけと気づきを与えてくれた藤本さんに感謝の気持ちでいっぱいです。今後も、藤本さんから聞いた能登半島地震・奥能登豪雨のリアルを、1年後、2年後のように時系列で追いながら伝えていきたいと思っています。」

藤本透さん
「(イベントで)反響が多かったのは、やはり「災害への備え」です。備蓄についての質問や、災害時に気をつけることなどを話し合い、ブースに来られた方は、「そのとき」に少しでも備えられるようにと意識することが出来たと仰っていらっしゃいました。ニュースで流れている情報とは違う、発災から30日間のタイムラインにリアルに触れることで、災害を「いつか訪れるかもしれない自分事」と考えられる機会になればと思います。