能登半島地震から1年がたちました。2024年1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市町野町。道路は寸断され、通信も断絶し、一時は「陸の孤島」状態となりました。また、9月の奥能登豪雨では、中心部を流れる鈴屋川が氾濫、各地で土石流が発生するなど、多くの住宅が被害を受けました。
1年のうちに二度も甚大な被害に見舞われたこの町野町出身のシナリオライター・藤本透さんは、発災後から一日も休むことなくSNSでメディアでは伝えきれない情報を発信しています。

日々の発信は、被災者の人が必要とする生活情報が中心、ひたすら冷静にふるさとの今を見つめ、発信を続ける藤本さんに思いを聞きました。
2024年1月1日午後4時10分、藤本さんのふるさと、輪島市町野町は、これまでに経験したことの無い激しい揺れに襲われました。1回目の地震の際は、すぐに家族と連絡が取れ「大丈夫」と聞いた直後に襲った2回目の地震。2回目以後、家族と連絡が取れたのは夜も遅くなった夜の11時過ぎでした。
家族の安否が判明したことで、藤本さんは、同じように家族の安否がわからない人の助けになれば、と現地に入られた方々や現地の方々の協力を得て、現地で会った人や、避難所の名簿を独自にまとめてリスト化していきます。
安否がわかった方や、町野町から避難された方からも新たな情報が寄せられたことで、この安否確認リストは日々更新されていきます。少しでも誰かの役に立てればと、藤本さんは寝る間も惜しんで対応を続けました。