「アメリカでの生産拡大」に残る問題

一方、アメリカでの生産拡大を模索し始めたのは自動車部品メーカーの『ユニバンス』(静岡・湖西市)だ。

変速機などの部品を生産し、国内では「日産」・海外ではアメリカの「フォード」との取引が多いという。

2023年度の売り上げ約530億円のうち約4割が北米向け。そのうち1割はアメリカの工場で生産、残りの3割は日本やタイの工場で生産し、自動車メーカーを通じてアメリカへ輸出されている。
まだ関税による影響は出ていないものの、懸念は広がっている。

『ユニバンス』執行役員・大石哲司さん:
「取引先の自動車メーカーから原価低減・コスト削減の依頼がおそらく来るのではと想定している」

関税がかからない「アメリカでの生産拡大」も検討し始め、
▼アメリカ国内で仕事の範囲を広げたり、高度なものを生産できるようにする
日本で作っている製品をアメリカでの製造に移管するなど、様々なプランを考えているというが、問題もあるという。

大石さん:
サプライチェーンがうまく成り立つかという問題は残る。明日からできるというものではないので、4~5年くらいかけてということになる」