「セカンドチャンス!」から「希望への道」へ
…と言っても、この場が、“更生”するきっかけになる大きな出会いをもたらす場であるのもまた、紛れもない事実です。
先に紹介した元暴力団構成員の遊佐学さんは、2022年8月に一般社団法人「希望への道」を設立しました。

「セカンドチャンス!」メンバーで、 一般社団法人「希望への道」代表の遊佐学さん
「更生支援の活動をしていて、少年刑務所、あと依存症の人たちの社会復帰に向けて、サポートしたり、少年院から出てきて、相談支援というのもやってて。一緒に役所に行ったり病院に行ったりとか、やっぱりそういうのが出来ない子もいるし。あともう一つ、自立準備ホームというのもやっていて、それは少年院とか刑務所を出てきて、帰る場所がない人を受け入れる施設としてやっています。『セカンドチャンス!』で出来ないことを、この一般社団法人「希望への道」で、何か力になれることがあれば」
いま紹介したように、「セカンドチャンス」は居場所、「希望への道」は更生に向けての支援で、役割が異なります。
遊佐さんは元々、薬物依存の方の支援を軸に考えていたのですが「セカンドチャンス!」に関わったことで、その軸が、少年院の出院者の方にシフトしていったということです。
「セカンドチャンス!」では、現在LINEのグループで繋がっている仲間が、150人ほどいます。
代表の才門さんはこの輪を、500人、1,000人と、広げていきたいと望んでいます。
そうすれば、こんなことが実現できると考えているからです。
NPO法人「セカンドチャンス!」代表・才門辰史さん
「『少年院で話聞きました』って連絡してくれて、どこどこの市でやり直そうと思いますっていう話があったら、あ、そこの市やったら、知り合いおるよ~とか、元々『セカンドチャンス!』の活動あるよっていう風になれば、繋がる機会って一気に増えると思っていて…」
人の輪が広がっていけば、様々な地域で、少年院出院者たちを支えていけるというわけで、「セカンドチャンス!」ではそのために日々の活動を、淡々と進めていきたいということです。
(TBSラジオ「人権TODAY」担当:松崎まこと(放送作家/映画活動家))