■ウクライナ国防省の“投降ホットライン”にロシア兵が殺到
こうした中、9月にウクライナの国防省が立ち上げたあるプロジェクトに問い合わせが殺到しています。
ウクライナ国防省のホームページに掲載されているのは「国家プロジェクト『生きていたい』」。電話番号を掲載し、ロシア兵に向けロシア語で投降を呼びかける、いわば“投降ホットライン”です。
プロジェクトの担当者に話を聞くことができました。
“投降ホットライン”担当者
「当初、電話は少なかったです。ロシアで強制的な動員が始まってから問い合わせが増えました」
実際にあった電話の音声がこちら。
ロシア兵
「自発的に捕虜になれると聞いたけど、なれますか?」
オペレーター
「動員されたんですか?軍人ですか?」
ロシア兵
「そうです。もうすぐへルソン州に出発する。ウクライナ兵を見たらどうすればいいかわからない。膝をつくだけでいいですか?降伏する方法を教えて欲しい」

ホットラインには、こうした問い合わせが1日100件ほど寄せられていると言います。
“投降ホットライン”担当者
「『入隊したくない』『他の人を殺したくない』『自分の命を守りたい』と彼らは言います。この間は男性が泣きながら電話をしてきました。彼はただ死にに行くのだと分かっていました。このホットラインは彼らが生きるための最後のチャンスです」
自発的に投降しても、戦闘の結果、ウクライナの捕虜になったとされるので“ロシアでの処罰対象にはならない”と言います。

“投降ホットライン”を使い、捕虜になった兵士は…。
投降し捕虜になったロシア兵
「グーグルでどうしたら捕虜になれるのか検索しました。殴られてないし、精神的な圧力もありません」
投降し捕虜になったロシア兵
「ボルシチを食べたらどうかと言われました。とてもおいしい。対応に感動しています」
■ウクライナ“併合”4州に戒厳令 プーチン大 統領が表明
そして、ロシアのプーチン大統領は19日、一方的に併合したウクライナ東部と南部の4つの州に戒厳令を出すことを明らかにしました。
現地20日の午前0時から導入されるということで、ロシアメディアは住民の動員や強制移住などが可能になると報じています。
