企業の課題を解決する“デザイン経営”とは

アルジュナ・ディレクター笹田健一代表取締役「大手だったら広報がいてデザイン部門がいたりっていうのが基本あるんですけど、各地方の中小企業の場合だとなかなかできないっていうのがあるので」

ロゴのデザインで企業理念を表現したり、パッケージで企業の課題解決に取り組んでいます。例えばこちらのお菓子のパッケージ。

製造コストを抑えるため、段ボール素材の新たな使い道を模索しました。

亀井樹世さん「段ボールの中芯って言って段ボールのうねうねって断面で見るとあれを表に使うことないんですよ。クッション材だから。その中芯っていうのを表に使ってみたいっていう話を(箱屋さんに)打診したら、ちょっと異例ですけどやってみますって言ってくださって」

亀井さんが3年ほど前からデザイン制作を任されているのが、創業130年長崎市の梅月堂です。

梅月堂・本田典子副社長「かわいいのできてる。ええんやないの?ええんやないの?」

アルジュナ・ディレクター笹田健一代表取締役「販売員さんがいない状態でいくっていう話だったから、どちらかというと中が見えている方がおいしさが伝わるのかなっていうのがあって」

梅月堂・本田典子副社長「焼菓子とか包装資材のトーンを整えていきたいっていうご相談」

パッケージに統一感を持たせたいという依頼に、商品研究と話し合いを重ねました。

亀井樹世さん「(梅月堂の)ケーキ職人の人たちが手作りで作ってるから私も手で作ってみようかなって思って。(レモンケーキも)不細工だったりとかかわいかったりとか素朴だったりとか1個1個の個性があると思うので、お菓子食べるときに大切に作られたんだなっていうのが分かる手助けになるようなデザインにしたいなって思って」

そうしてできた試作品がこちら。

レモンケーキを囲むように、個性豊かなレモンが黄色と酸っぱさを感じさせる青で表現されています。

同じような過程を経て作られた焼きモンブランとも統一感のあるパッケージになっています。