2回目の制度利用 「何の進展もない一体どのような状況か知りたい」

「このまま何も反応がないのか‥」1月下旬、森田さんは再び近畿地方のある矯正施設を訪れました。返事にあった中村受刑者からの手紙がないことから、森田さんは意を決して2回目の心情伝達制度を使うことを決め、受刑者に問いかけた。

(森田さん)「手紙も送ってきて親と相談する話だったけど、それはなされていない状態かなと感じています。書面上での謝罪は誠意ある謝罪とは言えないので」

【森田さんが受刑者に問いかけた内容(一部抜粋)】
「被害者対して今後、どんなやり方で謝罪等を具体的にしていくのか、もっと踏み込んだ内容を話していきたいと思っている。事件後から、加害者側は全く何の謝罪もしていない。ましてや加害者の親も今回の件に対して、全く何の具体的謝罪をしていないことにも納得がいかない」

「形式的には『ごめんなさい』という言葉で謝罪をしたと言うかもしれないが、誠心誠意の謝罪をしたと言えることを本当にやったのか、どうしても疑問がある」

「前回、被害救済を考えて親に相談するなどと言っていたようであるが、結局何の行動も目に見えていないし、当時からもっと誠意ある行動をしてくれていればと思う。現時点も、何の進展もないので、一体どのような状況か知りたい」

面談を終えた森田さんは不安な思いを抱えながら、施設をあとにした。