2024年9月、能登半島地震の被災地を襲った記録的豪雨から21日で半年です。

二度の災害に見舞われた住民たちは、先行きへの不安を抱えながらも、復旧・復興への険しい道のりを少しずつ歩んでいます。

蛯田寿喜(えびた ながよし)さん(80)「(水が)これくらいあったんかなぁ。くるぶし上くらいやね。恐ろしい目にも遭ったから、精神的にも不安定になった。トラウマになるんじゃないの」

2024年の9月21日、地震からの復旧途上にあった被災地を今度は記録的豪雨が襲いました。

川の氾濫や土砂崩れなどが相次ぎ16人が死亡し、建物への被害は1700棟あまりに上りました。

牛田和希キャスター「半年前、大規模な氾濫が起きた塚田川です。このあたりの住宅はほとんどひと気がなく、豪雨の爪痕が残ったままです」

塚田川の氾濫で4人の命が失われた輪島市久手川町では、いまだ爪痕が残る集落に人の姿はほとんどなく、あたりには復旧作業用の重機の音だけが響きます。

この場所に30年以上暮らしてきた蛯田寿喜さん。

蛯田寿喜さん「寂しいですよ。こんな寂しいものかって。久手川町だけでも100人くらいいたけど、今は4世帯くらいしかいない。不安感がなくなるから、コミュニティの活動があった方が前に進めますよね」