専門家「通常の浸水区域よりも一段と水害リスクが高い区域」

県のハザードマップでは、こども園の建設地は『浸水想定エリア』内にあり、9時間に380mmの雨(宇陀市の年間降水量の約4分の1)が降った際には最大1.6m程度の浸水が予想されています。
保護者に話を聞くと…
「川が近くにあるから、もしもの時は大丈夫なのかな、どうなのかなとは思っていました」
「市長さんがすごく大丈夫やっておっしゃっていたからね。大丈夫なんでしょうね」
市が大丈夫という根拠は浸水対策です。園の基礎や園庭などを1mかさ上げし、川側にはさらに1mの壁を作るとしています。
ただ、ここは浸水想定エリアだけでなく洪水時に護岸などが削られ建物が倒壊する危険がある『河岸侵食エリア』でもあるのです。
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河川の災害に詳しい東京大学の池内幸司名誉教授は、次のように話します。
(東京大学 池内幸司名誉教授)「通常の浸水区域よりも、より一段と水害リスクが高い区域です。子どもたちを安全に、どうやって避難させるかといった具体的は計画は早急に決めておく必要はあると思います」
市は対策として建物の基礎の下に長さ約5mのくいを打ち込み、これに耐えうる構造にするとして工事を進めていますが、それでも大雨・洪水警報などが発表され危険が高まった際には、こども園にとどまることはできず、より安全な場所への立ち退き避難が必要となるのです。
(山村さん)「大雨になっているときは、この施設はだめだから一旦退避と。0歳児とかを連れて雨の中、立ち退くとか…。子育てしている者にとったら、わけのわからん話ですよね。連れていけるわけないし。なんでそんな危ない所に…」














