自分の学部にも配分はあるの?学生たちの声

外部からの監督を受けることにもなるこの制度。政府や企業から資金を得やすい「稼げる」研究に支援が偏るとの声も上がっていますが、東北大学の杉本副学長は「稼ぐ大学」というのは誤解とし、次のように説明します。

東北大学 杉本亜砂子副学長

東北大学 杉本亜砂子副学長
「理系や文系にかかわらず幅広い分野の英知を集めていくことが大事。『稼ぐ大学』と誤解されているが、幅広い分野を支援していく、育てていくということが重要な私たちのミッション」

では、学生はどんな思いを抱いているんでしょうか。

法学部の学生:
「嬉しいとは思うが選ばれたことで私たちが何か変わるかといわれるとそうでもない。理系の研究メインなのかなと思うと文系としてはちょっと寂しい」

薬学部の学生:
「試薬とか高いものを使っていると買うのをためらったりもするので、気兼ねなく使えるようになると嬉しいかな」
法学部の学生:
「自分の学部にもたくさんお金が配分されると学生もより頑張れるかなと思う」

「国際卓越研究大学」に選ばれたことで、宮城・仙台から様々な研究が進むことが期待できる一方で、目標達成のため利益優先の研究になるのではないか、現場の教職員が疲弊してしまうのではないか、という課題も見えてきました。大学ファンドの10兆円には私たち市民の税金も充てられています。どのような研究に利用されるのか、今後の東北大の動向に注目です。