銀色の車体が特徴的な電気機関車。
JR鹿児島線などで運行し、鉄道ファンからは、「銀釜」の愛称で親しまれてきました。
半世紀にわたって貨物列車や寝台列車を牽引してきましたが、新型に置き換わる予定です。
大きなカーブをゆく貨物列車。
先頭の銀色の機関車が西日を浴びて輝いています。
JR貨物の電気機関車、「EF81 303号機」です。
今から51年前に関門トンネル専用の電気機関車として4両が製造され、現存するのはこの1両のみとなりました。

九州の交流と本州の直流のどちらの電流にも対応できるためかつてはブルートレインが関門トンネルを通過する際も牽引していました。
ステンレス製で塗装をしておらず、鉄道ファンの間では「銀釜」の愛称で親しまれています。

JR貨物 九州支社 吉武健一さん
「出発進行!」
運転士の吉武健一さんは銀釜の運転におよそ30年携わってきました。
50年も前に作られただけに今の機関車より運転は難しいと言います。

JR貨物 九州支社 吉武健一さん
「とても新形式に比べると力も弱いです。上り勾配に差し掛かる手前から車で言うと勢いをつけて上がらないと駅間の運転時分になかなか合わせられない」
「機関車と貨車を同時にブレーキかけるのが自弁なんですけど、これを減圧することによってアナログのゲージなんですよね。背中でやっぱり(ブレーキが)どれくらい効いているのかを感じながら運転している」