「水がたらんの」

当時の消防士
「どないゆうても水が足らん。もうちょっと水があったら、大惨事になっていない」

当時の映像には、水の出ないホースを抱える消防隊員の姿が。地震で水道管が破損してしまい、消火できません。ただその場で、立ち尽くすしかありませんでした。

長田消防署 橋田治 署長(当時)
「手が付けられていたら、こんだけ燃やしてないの。消火栓から水が出ない。鉄砲撃つ弾がなければ、どうしようもないわけ」

あれから30年。東京・墨田区では、断水にも強い街づくりが進んでいました。

墨田区環境政策課 荒井拓郎 主査
「屋根に降った雨が雨どいを通してタンクに入る」

雨水を捨てずに貯めておくタンクです。街角にある、こうしたタンクの数は実に320基以上。東京に降り注ぐゲリラ豪雨も、火災が起きた際は初期消火に利用できます。

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