(記者)「真新しい建物が立ち並ぶ広野駅前ですが、人気はほとんどありません。こちらの大きなビルもテナントは空室が目立ち、5階、6階は空っぽです」

背景にあるのが、作業員の減少です。2051年までの廃炉完了を目指す福島第一原発ですが、作業は難航し、計画の遅れや中断が相次いでいます。

さらに、周辺の避難指示の解除もあり、町に滞在する作業員や関係者の数は7000人から、今は1000人ほどに減りました。

(稲村光弘さん)「(人が)いっぱいいそうでしょ。でもいないの」
(記者)「不思議な光景」

(稲村光弘さん)「廃炉作業があるということで、広野町に住む人も多く、長期で住む人は家を建てたり家族と暮したりする期待もあった」

町の商工会の会員も減少する中、稲村さんは今年度、会長に選ばれました。観光協会の理事も務め、観光客や移住者の呼び込みに力を入れています。