家まで「5~6分」→「30~35分」に「どんどん車が上がってきて…」
市が一部の人に認めた「車での避難」 対象は?

守田日出夫さん(80)
「(通常は)5~6分で家に帰れるけれども、その時は家に帰るまでは30~35分くらいかかった。どんどん車が上がってきて、パニック状態でした」

こうした教訓を受けて、八戸市はこれまで「避難のために車を使用しないこと」を原則とし、住民たちも徒歩での避難を訓練してきました。しかし、市は2024年11月に方針を転換し、一部の人には「車での避難」を認めることにしました。

八戸市防災危機管理部 館合裕之 次長
「歩行が困難な方、歩けるけれどもゆっくりしか歩けない方が、どうしても間に合わないエリアが残ってしまいます。その方々をどのように救うかということで考えた」

車での避難が認められるのは、海沿いもしくは新井田川、馬淵川であわせて4つの地区。

そして、五戸川沿いにある地区で、ゆっくりとしか歩けない人です。

ベビーカーを押す人よりも遅い速度、1秒間で50cmほどで歩く人は、津波が到達する前に歩いて避難場所へ着くことができないと見込まれています。もう一つ、車での避難を認めたのは、車いすなどを使っていて自力では避難できない高齢者や障害者などです。海沿いではなくても八戸市内全域が対象となります。