鹿児島市与次郎の商業施設「フレスポジャングルパーク」が来年、リニューアル工事に入ります。リニューアルに向け、若者のアイデアを参考にしようと、県内の学生を対象にしたデザインコンペが開かれました。
「フレスポジャングルパーク」は、鹿児島市与次郎1丁目に2006年に開業しました。スーパーや映画館など23のテナントが入り、年間およそ385万人が訪れる商業施設です。
前身は遊園地「ジャングルパーク」です。ジャングルパークは1972年に開業。娯楽施設が少なかった当時、休日などは多くの家族連れでにぎわい、年間30万人が訪れた年もありました。
県内最大級の遊園地として親しまれましたが、入場者の減少や遊具の老朽化などから2005年に閉園しました。
フレスポジャングルパークは、来年の11月からリニューアル工事が行われます。
デザインコンペは、フレスポジャングルパークを運営する大和リースが、学生に若者視点で今ある施設を使って施設づくりのアイデアを考えてもらい、今後の学びにつなげてほしいと開きました。
1次審査の書類審査には、高校や大学・短大などから80の作品が寄せられ、この日は審査を通過した5つの作品発表と審査が行われました。
(鹿児島大学大学院 板井成樹さん)「ガラスサッシや壁面をなくし、カーテンで代用することで、外観のにぎわい自体が建物の存在を示す外観のサイン化を行います」
発表では、敷地内に広場を作ったりアウトドアスポーツが楽しめるエリアの設置、施設内に電車を走らせるなど創造性あふれるアイデアがだされました。
審査の結果、最優秀賞は、鹿児島高専の都市環境デザイン工学科3年生のチームが受賞しました。
(最優秀賞受賞 鹿児島高専3年・橋本ららさん)「一番いい賞をいただけて、すごくうれしかったです」
遊園地時代からあったアコウの木から屋上駐車場エリアに歩いていける芝生の坂道を作り、広場やコーヒースタンドで幅広い年代が過ごせる空間を提案。
避けられがちな屋上駐車場へ行きたくなるような工夫や、遊園地や植物園の歴史をつなぐことへのアイデアなどが評価されました。
(鹿児島高専3年・松田碧華さん)「スロープの部分を作るのがすごく難しくて苦戦したが、頑張った甲斐があった」
(鹿児島高専3年・西裕莉愛さん)「新しい建物の中に、古い今までの歴史の積み重なったという意味のある建物ができてきたらうれしい」
(審査委員長 大和リース・山本圭一上席執行役員)「お客さんがどういうシチュエーションで、どのように利用していただけるかが、本当に大切だと思い出させていただいて感無量。一番大事なのは、近隣の方々にとってフレンドリーなスポットであるようにやっていきたい」
大和リースは寄せられた学生のアイデアをリニューアルの参考にするということです。
フレスポジャングルパークのリニューアル工事は来年の11月からで、オープンは2027年の秋ごろを目指しています。