避難所の「設置訓練」実施されている?

アンケートでは『マニュアルに基づく避難所設置訓練を実施しているか』についても聞きました。

・「全避難所で実施した」塩釜市、白石市、加美町、七ヶ浜町
・「一部実施」24市町村

・「実施していない」石巻市、角田市、女川町、涌谷町、大河原町

「全避難所で実施した」と回答したのはわずか4自治体。避難所の環境整備は進む一方で、「開設」するための事前準備、対応には温度差があることが分かりました。その背景を専門家は次のように指摘します。

東北大学災害科学国際研究所 佐藤健教授:
「指定避難所については、どうしても市町村の地域防災計画がよりどころになっているので、現時点では市町村によって温度差がある。地元にいる地域防災リーダーの存在がすごく大きい。例えば仙台市の事例だと全ての指定避難所に避難所運営委員会という委員会組織を平常時から作っている。学校が指定避難所になりがちだが、学校の管理職だけではなく、学校区にある連合町内会と日頃から連携協働して避難所の運営について協議したり合同の訓練をしたりしている。これは東日本大震災の後の仙台市の変化」

行政だけに頼らず、地域住民も積極的に携わりながら避難所を運営する態勢づくりが求められています。