北海道旭川市で女子高校生(当時17)を橋から転落させ殺害した罪に問われている当時19歳の女の被告(20)の裁判員裁判は、5日結審し、検察は懲役25年を求刑しました。
当時19歳だった被告は、内田梨瑚被告(22)と共謀し、女子高校生を車で連れ去り、旭川市郊外の橋から転落させて殺害した罪などに問われています。
初公判で、被告は起訴内容を認めましたが、弁護側は「大半は内田被告からの指示だった」として情状酌量を求めていました。

■検察「被害者の人格の尊厳を踏みにじり悪質」
5日の論告で、検察は犯行について「生きたまま川に落下させ、確実に死に至らしめるものであるが、一方で即死するものではなく、最後まで苦痛を与える方法で極めて残虐で悪質」と指摘。
また、内田被告との関係については「上下関係はあったが、暴力や恐怖で支配するものではなく、被告人は内田被告のことを慕っていた。犯行への加担は強制されていない」と指摘しました。
検察は、殺害された女子高校生は「10メートルも泳ぐことができず、最期の瞬間まで苦しんで亡くなった」「高校卒業後は、保育の専門学校に行くことを検討していて、事件の翌日には札幌のオープンキャンパスに行く予定だった」と明かしました。
そして、被害者の人格の尊厳を踏みにじり悪質であり「責任は内田被告と大きく異なるものではない」として懲役25年を求刑しました。
