互いのズレが口論に発展?

南波キャスター:
首脳会談の中で、異例ともいえる口論もありました。それぞれの主張です。

ゼレンスキー大統領はアメリカに対して、「停戦を話すばかりではダメだ」「プーチン氏は25回も停戦交渉を破った」と主張しています。

一方でトランプ大統領は、「プーチン氏は私には約束を破らなかった」「私が感じるのは(安全保障に)真剣に取り組んでいるということだ」と主張しています。

それぞれが反対を向いているような主張をしています。

ホラン千秋キャスター:
バイデン前大統領からトランプ大統領に代わり、かなり思想が違う2人の大統領をまたぐようにして、この戦争が起きてしまっている状況です。

ゼレンスキー大統領も口論の中で、厳しい立場に置かれているように見えはしました。一方で、アメリカの言い分もどうなのか。多くの人が様々なことを感じたと思います。

TBS報道局前外信部長 秌場聖治さん:
ゼレンスキー大統領は侵略を受けた側で、その国を背負ってきているということを大前提として覚えておきたいと思います。

この会見を受け、「途中までは和やかだったが最後の10分で一変した」という報道がありますが、僕はそう思いません。それに至るまでにも、表情やボディーランゲージから、2人の立場の違いがわかれているのがよくわかります。

何が違うかというと、トランプ大統領は「ディールが先であり、安全保障は後」という主張です、「安全保障なんて簡単です」というような言い方をしていました。一方ゼレンスキー大統領は、「ディールは安全保障がないと成立しない」、「プーチン氏は信用できない」というのが大前提です。

トランプ大統領は、「プーチン氏は僕をリスペクトしてるから大丈夫だ。95%のディールができたら侵略が起きない」という互いのズレが最後に爆発したという感じがします。