ギャンブル依存症は『病気』ギャンブルしか考えられなくなる?
ギャンブル依存症になると、脳が「それだけ」になってしまうため、歯を磨かなくなる人が多いそうです。入浴や睡眠もおろそかになります。「意志が弱い」「自業自得」などと思われがちですが、ギャンブル依存症は『病気』であるため意志の弱さは関係なく『病気』であると認識することが大切です。
ギャンブル依存症が病気であることは科学的にも説明されています。脳の神経回路には『報酬系』呼ばれる回路があり、寝る・食べるなど人間が生きる上で必要な行為を行うとそこが刺激され、「幸せホルモン」のドーパミンが分泌されます。強い刺激を脳が素早く学習し、本人の意志とは関係なく反復するクセがつきます。
しかし、依存症になってしまうとギャンブル以外でドーパミンが出なくなってしまい、ギャンブルにのめり込んでしまうということです。この脳内メカニズムは、アルコール依存症・薬物依存症でも同じです。
ギャンブル依存症になりやすい人の特徴は分かっておらず、アレルギーのように個人差があるということですが、注意点として、ギャンブルを楽しむためではなく、苦しさ・つらさから逃れるためにやっている人は依存症になるリスクが大きいということです。
また、ギャンブル依存症になってしまう脳のメカニズムは「うつ病」と似ていると言います。常岡俊昭准教授によりますと、「うつ病」もドーパミン不足が関係していて「ギャンブル依存症」と合併しやすく、自殺のリスクも跳ね上がるということです。