備蓄米はいつ放出される?

◇備蓄米とは
1993年コメの大凶作により消費者が殺到したことから、供給不足への対応として始まりました。
国は毎年20万トンを買い入れ5年間保管、5年経過したものは飼料用等として売却されます。
◇「備蓄米放出」これまで政府は・・・

備蓄米が放出されるのは生産が大きく減った時や流通の混乱(大災害など)の場合でした。
この制度が1月に改正され、今後は円滑な流通に支障が生じる場合も放出が可能に。
◇備蓄米放出どんな効果?

宇都宮大学助教 小川真如氏:
最大21万トンの備蓄米が放出されることにより価格が下落する可能性がある。
さらに、売り渋っている一部の業者・個人がその価格の下落によってコメを手放すと流通するコメの量が増え、さらに大きく下落する可能性がある。
価格が下がってくるのは備蓄米が放出された一か月後くらいからでは。
五ツ星お米マイスター 西島豊造氏:
今回は備蓄米を放出した方が良かったでしょうね。
やはりスタックしている業者に釘を刺す必要性はあると思います。
恵俊彰:
消費者の方々も非常に不安になってきている部分は感じてましたか?
五ツ星お米マイスター 西島豊造氏:
今までが安すぎましたから、やはり人件費・物流・飼料の問題などで値段が上がるということは想定できていたんですね。ただ、去年の夏の大騒ぎ(米騒動)がありまして、それに火がついてしまったという感じがあったんですよ。
不作ではなかったのでお米が一定量供給されることは分かっていましたけど、価格高騰の勢いが増してましたので、そのまま上がっていってしまうなとは思っていました。
恵俊彰:
消えた21万トン分のコメが備蓄米から出されるとなるとお米の値段は落ち着く?
五ツ星お米マイスター 西島豊造氏:
落ち着かないですね。完全に出てこないと下げられないんです。
今回放出されるのは15万トンですので、まだ不足してるので下がる要素はあまり
見えないですね。最初から「21万トン出しますよ」と、「さらに状況をみてもっと出しますよ」と言ってくれれば下がる可能性はあったと思います。
思い切った政策をやるというのであれば21万トンを最初に言ったほうが反応しやすかったなという気はします。
上地雄輔:
備蓄米を放出したときに、スタックしてるかもしれないとされてる業者がまた入札するということはあり得ないのですか?
宇都宮大学 助教 小川真如氏:
今回備蓄米に入札できる対象は5000トン以上の集荷業者に限られていますし、
入札する際に販売計画などを出すという風に決められてますので集荷業者が溜め込むということはまず無いと、その点は安心していただきたいなと思ってます。