なぜコメ価格高い?

令和の米騒動と言われ、スーパーの陳列棚にはコメが並ばず価格も高騰していた2024年。
当時農水省大臣だった坂本大臣は「新米が流通すれば一定水準に価格が落ち着く」と言っていましたが…

◇どうしてコメの価格は下がらない?

農林水産省のホームページによると、
生産量・・・661万トン(2023年)→679万トン(2024年)18万トン増▲
集荷量・・・236.3万トン(2023年)→215.7万トン(2024年)20.6万トン減▼

2023年と2024年を比較すると、生産量は増えているのに対して集荷量は減っていることが分かります。

◇消えた21万トンはどこへ?
先月、江藤農水大臣は「コメが十分に供給しているのに市場に出てこないのはどこかで
スタック(溜め置き)していると考えざるをえない」と話しています。
コメの流通ルートに関して宇都宮大学小川助教にきいてみました。

▽一般的なルート
生産者 → JAなどの集荷業者 → 卸売小売店 → 消費者
▽一部の業者・生産者がスタックしている場合
              
生産者 → 一部の業者・生産者 × 消費者
(一部の業者・生産者が売り渋るため生産者にコメが届かない)

宇都宮大学助教 小川真如氏:  
通常は集荷業者のもとにお米が集まっていくのですが今回お米の品薄と価格高騰が
話題になりましたので、普段お米を扱っていないのに投機目的で扱いだした業者もいるという噂も多くあります。

ーー投機目的でスタックされているコメを把握することはできない?

宇都宮大学助教 小川真如氏:
国は基本的に大規模な業者しか調査していないため、スタックしている業者は
調査対象外なので、国から見ると21万トン消えてしまったという状況になっています。
今の政策では自由に取引しようと進めていったが、その結果、国として見えないコメが増えてしまった。これが極端に去年今年多く出たという形です。

江藤農水大臣も2月3日の衆院予算委員会で
「投機的でマネーゲームということは明らか」と話しています。