「人の名前を覚える力」は32歳がピーク!“脳の働き”を知る

ハーバード大学などの研究機関が調査したデータによると、脳の働きには、それぞれピークがあります。
情報処理能力・・・18歳
人の名前を覚える力・・・22歳
人の顔を覚える力・・・32歳
集中力・・・43歳
相手の気持ちを読む力・・・48歳
語彙力・・・67歳
脳科学者 西 剛志氏:
43歳を過ぎてしまうとどうしても集中が続きにくくなるという傾向があります。
ノーベル賞などは高齢の方がとられているというイメージがあるかもしれないですけど、実際に研究業績を上げた年齢を調べてみると、大体30代から40代のときが多いんです。
熊崎風斗アナウンサー:
語彙力は67歳がピークなんですね。
脳科学者 西 剛志氏:
言葉の力は後半にかけてピークが来ます。小説家や文豪の方は割と高齢の方が多いんですね。結晶性知能というんですけども、実は高齢の人の方が蓄積されてきます。
私はこれを最初に知ったとき、非常に勇気づけられました。
ただ、脳の老化現象は個人差があり振れ幅も人それぞれです。
何もしないと脳は自然に老化しますが、対策することでピークを長く保つことができます。
脳科学者 西 剛志氏:
例えば80代でバリバリ経営されているビジネスマンもいらっしゃいます。そういった方を調べていくと、実は40%が環境要因でできているということも今わかっています。
生まれつきというよりも、工夫次第で変えることができるということです。
“片足立ち”で脳の老化度をチェック

【片足立ち診断法】
目を閉じた状態で片足立ちをします。
目安は30秒で、右左どちらの足でもOKです。
※転倒などの危険もあるので無理のない範囲で周囲に気を付けて実施してください
西氏によると、30秒未満でバランスを崩してしまった人は「老人脳」が進行しており、30秒以上できれば脳はまだ若いということ。
平衡感覚は目から脳に情報発信しています。
目を閉じることにより視覚情報を遮断され、脳だけで体のバランスをキープすることになるので、脳の状態が分かるのです。
脳科学者 西 剛志氏:
立っているときには前頭前野が活発に動いていて、例えば右に倒れようとすると前頭前野が左に行けと指令を出すんですね。反対側に倒れようとすると逆に行けと指令を出す。これが若い人は高速なので、止まっているように見えるんですよ。
脳が老化していくとこれが遅れてしまいますので、それで倒れてしまうと。
また、この【片足立ち】は老化度がチェックできるだけでなく、意識して行うことで脳のトレーニングにもなります。
恵俊彰:
やればできるようになるんですか?
脳科学者 西 剛志氏:
その通りです。ただ筋肉が鍛えられてるんじゃないかという方もいらっしゃるんですけど、実は研究で筋肉は関係ないことがわかってます。どんなに筋トレをしても倒れる方は倒れるんですね。バランス感覚は脳の高次機能になりますので、それを練習するだけで鍛えられるということです。