「神戸と地震」はどう扱われたか?
「神戸と地震」の結論は断定的で明瞭だ。たとえば、地盤調査をふまえ「活断層の数多くある神戸市周辺においても今後大地震が発生する可能性が充分ある」と。これは「活断層」ということばが自治体の報告書に登場した初の事例でもある。
そして、六甲山地の断層の多くは活断層だと考えられるとしたうえで、「将来都市直下型の大地震が発生する可能性はあり、その時には断層付近でキ裂・変位がおこり、壊滅的な被害を受けることは間違いない」と記された。
発行当時、「神戸にも直下地震の恐れ」との見出しで新聞報道された。では、発行後、防災行政にどのような影響を与えたのだろうか。尾池氏によると、「『神戸と地震』の研究の代表者から、「報告書はなかったことになった」と聞いた」と振り返る。「この報告書のことが伝わっていれば(阪神・淡路大震災で)もう少し人が死なずにすんだかもしれないと、だんだん思いました。残念ではありますね」と話した。















