なぜ神戸市は調査を依頼したのか?

では、なぜ神戸市は研究者に調査を依頼したのか?「不思議ですね」と尾池氏は振り返る。「神戸と地震」のまえがきには、その背景や理由は書かれていない。尾池氏は想像だとしたうえで、「ありきたりな対策をしておけばそれでよいという報告書だったら(神戸市にとって)よかったかもしれないが、(神戸市にとっては)結論がどぎつすぎた」と。

「神戸と地震」のまえがきには、「この報告は、『神戸市における地震対策』の第一歩」とある。21年後に起こる大震災への備えの歩みはあったのだろうか。

◆取材・文 福本晋悟
MBS報道情報局 災害・気象担当デスク。「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」特別研究調査員。阪神・淡路大震災発生時は滋賀県在住の小学3年生。震災で両親を亡くし転校して来たクラスメイトと過ごした。